エッチな羞恥体験談その2


 夏の水着おもらし以来、私はすっかり変わってしまった。大胆になった…と言うか、おもらしの誘惑に負けてしまった感じだ。誰にも気がねしない一人暮らしだったからなおさらだったと思う。
 夜、オシッコを我慢したままバイト先から帰ると、私は真っ先にバスルームに入り、時には立ったままで、時には床に座り込んでおもらしした。最初のうちは水着だったのが次第にエスカレートしていって、やがてスカートやジーンズのままおもらしするようになっていった。
 その度に、大学入試の日の彼女の姿がちらついて罪悪感を感じたが、スカートの中からジュワーッとくぐもるようなオシッコの音が聞こえ、下半身にうっとりするような温かさが広がって行くと、私の理性は音もなく崩れ去った。
 そんなある日、私がいつもの書店に入ると、誰が置いたのか女性誌のコーナーにSM系の雑誌が一冊置いてあった。何気なく表紙に目をやると、そこには「失禁」の二字があった。私は一瞬、心の奥底を覗かれたような気がして脇の下を汗が流れた。後ろ髪引かれるような気分で書店を後にしたが、結局そのSM誌は翌日、別の書店で買い求めてしまった。
 私の目に飛び込んで来た「失禁」の記事は失禁愛好女性からの告白手記で、それを読み終えた後私は、思わずため息が出た。私のような人が必ず他にもいるはず…とは思っていたが、実際に活字になった手記を目にした今でも信じられない気持ちだった。
 読者通信に目を通すと、女性の失禁に興味を示す男性からの交際希望のメッセージもあり、おもらしに理解のある人もいるんだなと少しだけ気が楽になった。その後、私は毎月そのSM誌を購入するようになったが、私の興味を惹いたのは読者通信だった。
 毎回一人は読者通信に掲載される、失禁に興味を示す男性からのメッセージ。私のようなおもらし娘を理解してくれる人がいるなら…という思いで、悩みに悩んだ末に私はNさんという人に宛て回送の手紙を出した。大学2年の冬…12月の半ば頃だった。
 期待と後悔の二ヵ月近くが過ぎ、Nさんからの返事が届いた。返事には直接会って話がしたいとあったが、私は会って話すつもりもなかったし、ましてプレイする事など考えもしていなかった。ただ手紙のやりとりを通じて、私の性癖を理解してくれる人がいるというだけで十分満足だった。
 その後、何度か手紙だけのやり取りが続き、迷ったあげく、ついに私はNさんに会う決心を固めた。手紙に自分の性癖を綴るのが恥ずかしかったのと、その手紙が私の手の届かない所に存在する事が何となく怖く思えてきたからだ。また、正直なところ私としても直接会ってみたいという気持ちも無視できなくなっていた。
 駅の改札で待ち合わせ、Nさんと私は喫茶店に入った。SM雑誌の内容から何となく怖そうな先入観を持っていたが、私の思っていたイメージより優しそうな、普通の人だったのでホッとした。
 Nさんと私は簡単な挨拶の後、当たり障りのない世間話を始めた。二人とも本題に入りたいと思いつつ、なかなかきっかけがつかめないのがもどかしい。唐突にNさんが話を切り出した。
「鹿嶋さんはいつ頃からおもらしに興味を持ったんですか?」
 私は一瞬にして顔が赤くなるのを感じた。
「…高校の…頃…なんですけど…」
 私は小声でささやくように答えた。それを皮切りにお互いの性癖の話になったが、内容が内容なだけに、人目を気にしながらの内緒話のようになってしまった。
 Nさんが女性の失禁に興味を持つようになったのは、小学校時代に同じクラスの女の子のおもらしを見たのが最初だったと言う。椅子に座ったままじっとうつむいて恥ずかしさに耐えている姿と下に広がっているオシッコの水たまり、そして先生に連れられて保健室に行く時の、黄緑色のスカートのお尻にくっきり残ったオシッコの染みがとても印象的で、今になってみればあの時の気持ちの高ぶりが初めての性的な興奮というものだったかもしれないと言った。
 それが決定的になったのはNさんが二十歳を過ぎた頃に起こった出来事で、当時付き合っていた彼女と蓼科に行った帰り道、中央高速が事故渋滞で動かなくなり、その時に運悪くオシッコを我慢していた彼女は、耐え切れずに車内で漏らしてしまったという。
 Nさんは『後ろのシートでしてもいいよ』とか『車が汚れるのは気にしないから』と少しでも彼女の衣服の被害が少なくなるように、心の負担が少なくなるようにと気を使ったらしいが、はいそうですかと車内でオシッコできるような女性はいない。結局彼女はトイレに行く望みを棄て切れずにじっと我慢し、とうとう助手席に座ったままで漏らしてしまったという事だ。
 この時、スカートの裾をギュッと握りしめてオシッコを我慢している姿と、漏らしている時の虚ろな目と泣きだしそうな表情、漏らしてしまった後の顔を覆ったまま泣きじゃくるかわいそうな横顔を見たNさんは、彼女の事をたまらなく愛しく感じたと言う。
 結局彼女とは、その一件が原因でうまく行かなくなり、彼女のことを一番愛しく感じた時が別れの時という、何とも皮肉な結末に終わったらしい。
 今でも濡れたスカートを穿いた彼女の姿が忘れられないと言うNさんは、オムツを使ったたプレイはあまり好きではないと言う。

 Nさんの人柄に少しづつ警戒心を解いていった私は、その後何度かNさんの誘いを受けて会って話をした。このままでは話だけでは済まなくなるような予感がして少し怖かったが、片道2時間近くかけて会いに来てくれるNさんを思うとなかなか断れない。
 そして何度も会っているうちに私はNさんの事を、おもらしという共通の話題抜きでもお付き合いできる人と感じるようになった。私の性癖を知っているからこそ自然に振舞える…そう感じるようになっていた。でも皮肉なもので、その頃からNさんは私のおもらしした姿を見てみたいと言い始めた。
 当然の成りゆきだが、私にとっては少なからずショックだった。私は自分の性癖を受けとめて理解してもらえればそれで十分と思っていたし、Nさんならそれをわかってくれると思っていたから。しかしそれは、私の自分勝手な思い込みを押しつけようとしていただけなのかもしれない。
 私がNさんに初めてのおもらしを見せたのは、その次週の土曜日の夜、私のアパートのバスルームだった。この日の私は白いポロシャツと、白地にブルーのピンストライプのミニスカート、素脚というラフな格好で、Nさんはそのままの姿でおもらししてほしいと言った。
 私は無言でうなずき、少し脚を開いてバスタブの縁に座った。Nさんは正面にしゃがんで、私のスカートの奥を凝視している。Nさん一人とはいえ、スカートの中をじっと見られているというのは恥ずかしい。だから、なかなか出なかったオシッコがやっと出た時には、私は気が遠くなりそうだった。
 いっそ気を失ってしまいたいとさえ思って目を閉じたが、オシッコがショーツに染み込んで行く熱くて重い感じや、お尻に張り着く気持ち悪さ、両脚を伝って流れる感覚まで、おもらしの鮮烈な感覚は私を責めたてた。
 長いオシッコが終わり、バスルームの壁を虚ろに見つめながら私はどうしていいかわからなくなっていた。動く事もできないまま沈黙が続き、Nさんも何も言わない。時折スカートから滴る、不規則な雫の音だけが時を刻んでいた。
…もしかして…嫌われた?…
 言い様のない不安がこみ上げる。
「ごめんなさい…オシッコ…漏らしちゃった…」
 沈黙に耐え切れずに私が照れ隠しのように言うと、不意にNさんは私を抱き締めた。私は急に涙があふれ、甘えるように彼に体を預けた。Nさんは優しく私の髪を撫でながら、濡れた衣服を脱がせてくれた。裸にされても不思議と恥ずかしさは感じなかった。
 そして私はバスマットの上でNさんに抱かれ、気が付くと何もかも終わっていた。涙で潤んだ私の瞳に、ぐしょ濡れのスカートとショーツが悲しげに映っていた。

 それでも、Nさんの前でおもらししてからの私はすっかり甘えん坊だった。優しく慰められて後始末してもらう時の、恥ずかしいような…悲しいような…それでいて嬉しいような何とも言えない不思議な気分に魅せられてしまったと言っていい。私一人だけのおもらしでは決して味わえなかった身も心も預けられる安心感があった。
 やがてNさんは私を外へ連れ出すようになったが、私の事を考え、服がずぶ濡れになるようなおもらしをさせる事はなかった。例えば、私がタイトスカートを穿いて行った時には、座ってお漏らしするような事は決して強制しなかった。そしていつしか、私がフレアスカートを履いてNさんと会った時は、座っておもらししてもいいという暗黙の了解のようになっていた。
 公園の芝生の上に私がフレアスカートの裾をひろげて座ると、Nさんは私のひざ枕に頭を乗せて寝転がり、目を閉じる。ちょっと見にはどこの公園でも見る事のできるほほえましいカップルの光景だ。しかし、スカートで隠されたショーツや、その下の芝生までもが、私が漏らしたオシッコでびしょ濡れになっているとは誰が想像するだろう。
 わたしがそっとおもらしすると、ひざ枕越しにオシッコの音を聞いたNさんは悪戯っぽい視線を私に送り、私の恥じらう顔を見て嬉しそうな笑みを浮かべる。その横を家族連れが通り過ぎ、ちらっと私たちを見て行く。スカートの布地一枚下でオシッコを漏らしている私は、まるでガラス張りのトイレに入っているような気分だ。
 それでも、人前でこっそりと人知れずお漏らしするという行為と、濡れた下着のままトイレまでの人込みの中を歩くスリルは私を興奮させずにはおかなかった。誰もが見ている所での誰も知らないおもらしは、私とNさんだけの甘く危険な秘め事だった。
 しばらくの間、私の服を濡らさないように気を使っていたNさんだったが、おもらしした惨めな姿を見るのが好きな彼にとっては少し物足りないらしく、それとなく私にそれを要求してきた。私もNさんの気持ちはわかっていたから、室内なら…という条件で納得してもらった。
 次に会った時、Nさんは私を買物に誘った。目的は私の服…つまり、おもらしプレイのための服を買うつもりだった。私は自分で洗える服だったら汚してもかまわないと思っていたが、Nさんはそんな普段着だけでは満足できないようだった。
 この日買ってもらったのは紺色のスーツだけだったが、この日以来、Nさんは私におもらしさせる事と同じぐらい私の服を買う事を楽しみにするようになり、私は会う度にNさんに連れられて、デパートからフリーマーケット、果てはスポーツショップにまで付き合わされるようになった。
 Nさんが私のために買う服…それは時にシックなスーツであったり、派手なドレスであったり、カジュアルな普段着であったりもした。普通の服に飽きると、水着やレオタード、ブルマにテニスウェアといったスポーツウェアにまで手を伸ばした。そのいずれも、買った瞬間から私のオシッコで汚される事を約束された可哀想な服だ。
 私はそんな目で洋服を眺めた事はない。おもらしした結果、たまたまその時に着ている服が濡れてしまうのは仕方ない事と思っているし、濡れた服をまとった惨めさには、時としてマゾヒスティックな怪しい快感すら覚える。
 しかし、Nさんのように濡らす事を前提に服を選ぶというのは私には理解しがたかった。女の私と男のNさんの感覚の違い…そう言ってしまえばそれまでの事だが、私は何となく、Nさんが私を着せ替え人形としか見ていないような気がしてならなかった。

 私の着せ替えを始めるようになってからNさんは私を縛るようになった。おもらしを写真やビデオに撮るようになったのもこの頃からだった。私は縛られておもらしする惨めさや、ビデオで撮られたそのシーンを見せられる屈辱感を初めて味わった。
 初めて縛られておもらしした時は、私はNさんに初めて買ってもらった紺のスーツを着せられた。そしてオシッコが我慢できなくなってきた頃、私はダイニングチェアに縛り付けられて、両足首は椅子の脚に固定された。思った以上に体の自由がきかない。
 私の正面には三脚に固定された8ミリビデオカメラとリフレクターランプが取り付けられ、懸命に脚を閉じようとしている私のスカートの奥をじっと見つめている。そしてカメラの映像端子をテレビに繋いでスイッチを入れると、椅子に縛られた新人OLのような姿の私がブラウン管の中に浮かび上がった。
 Nさんがズームの倍率を上げて照明の向きを調整すると、紺色のスカートの奥に白いショーツがまぶしいくらいくっきりと映り、あそこの割れ目を象徴するようにパンストのシームラインが縦に走っていた。私は思わず目を背ける。
 スーツのスカートは48センチ丈でミニスカートの中では長めの部類だが、タイトスカートというのは座ると10センチ位はずり上がってしまう。それでもぴったり脚を閉じて座れれば見える事はないのに、両足首が椅子に縛られているので脚が閉じられず、どう体をひねっても隠す事はできなかった。
 だから尿意の限界が訪れてショーツやパンスト、スカートが無残に汚されるその時が来ても、私には隠す事もどうする事もできない。しかもNさんは、私にその一部始終をすべて見ろとまで言う。
 Nさんがさらにズームの倍率が上げると、画面の中はスカートの奥のクローズアップになった。パンストの編み目からショーツのフリル、レースの模様までがくっきりと映っている。Nさんは無造作にビデオカメラの録画ボタンを押した。画面と私を交互に見ては満足そうな顔をしている。何となく憎らしかった。
 いずれ漏らしてしまうのは避けられない私に用意された選択肢は、我慢してギリギリまで失禁を引き延ばすか、適当な所で諦めて漏らして楽になってしまうかの二つに一つだ。結果は同じでも、私はギリギリまで我慢する方を選択した。Nさんはいつ漏らしてもいいと言ったが、これは私のプライドの問題だ。
 私は今まで、屋外でのおもらしの時には、いざとなったらオシッコを止めて我慢できる程度のうちに漏らしていた。限界まで我慢するのは長時間辛い思いをしなければならないし、思わぬ所で漏らしてしまう可能性だってある。だから私は無理に我慢してまでおもらしする事はしなかった。それはあくまでも、安全のための私の自由意志だった。
 しかし、Nさん好みの服を着せられ『漏らしてもいいよ』と言われるままにおもらししたのでは、私は着せ替え人形どころか、ただの操り人形になってしまう。私はNさんを失いたくない気持ちと引き替えにしてまで操り人形になろうとは思わなかった。
 録画ボタンが押されてから約30分…。ギリギリまで我慢する方を選んだ私は失禁寸前まで追い込まれ、ビデオテープが終わるまで我慢してテープ交換の隙に漏らしてしまおうという私の目論見は脆くも崩れ去ろうとしていた。
「…あぁっ…」
 オシッコの出口のあたりに一瞬、熱い感触が走る。少しだけ漏らしてしまった。反射的にテレビの画面を見る。ショーツの真ん中が丸く濡れて色が変わっていた。
「…うぅ……ぅ…」
 二分とたたないうちにまた熱い感触…。繊維をすり抜けたオシッコがショーツに染みを広げる様子が残酷と思えるぐらいに鮮明だ。何とか止める事ができたけど、思ったよりも漏らした量が多かったのか画面で見る限り私のショーツはすでに濡れ雑巾のようになっている。お尻のあたりも何となく湿っぽい。 
 そして、とうとう限界。鳥肌が立ち、オシッコの出口がヒクヒクと痙攣すると、我慢できずにオシッコが断続的に脈打つように漏れ始めた。ショーツとパンストの繊維の隙間から溢れ出たオシッコはやがて意志を持った一本の流れのようになってパンストのシームラインに沿って一筋伝い落ちた。もう止められない。
 プライドという名の心の糸は張力に耐え切れずにみるみるうちにほつれ、やがて小さな音をたててプツンと切れた。心の支えを失った体がオシッコの流れを止められるはずもない。みるみるうちにオシッコの流れは太くなって行った。
 ライトに照らし出されてガラス細工のように輝くオシッコは、蛇行しながらパンストの繊維にまとわり付くようにお尻の方に消え、そしてさらに大きな流れとなって、まるで生き物のようにスカートの裏地の上を徘徊し、椅子の端から滴り落ちて行った。
 Nさんがカメラのズームを引くと、途切れる事なく溢れ続けるオシッコが、今しがたまで新品だったスーツのスカートを無惨に汚し、床に敷いた木目調のビニールマットの上に小さな波紋を立てながら広がって行くのが見えた。
 すでにオシッコを止める気力を失った私は、その生温かく絶望的な感触に身をまかせたまま、オシッコがビニールマットを叩く甲高い音を遠い蝉時雨のように聞いていた。
 この失禁プレイを皮切りに、Nさんのコスチューム失禁プレイは加速していった。私は誘拐された深窓の令嬢になったり、オシッコを我慢しながら授業をしている女教師になったり、正座してお説教されているテニス部員になったりと、その度に違うコスチュームとシチュエーションでおもらしさせられた。
 この頃になると、私も諦めてNさんの成すがままに任せておもらしするようになっていた。そのかわり、私の理解者としてのNさんは次第に遠い存在になりつつあった。
 こんな失禁プレイを続けたある日、ついにNさんは外でしようと言い出した。いずれは言い出すかもしれないとは思っていたが、実際に耳にすると、私は正直言って少し怖くなった。外でのおもらしは何度も経験しているが、それはスカートを汚さない、他人に知られないという互いの約束があってこそできた事だ。
 Nさんがここで言う屋外の失禁プレイというのは、そういった約束事を越えた、他人に見られるかもしれない…或いは見られる事を意識した類のプレイなのは確かだった。言葉で私を心理的に拘束するかもしれないし、縛るような事さえするかもしれない。いずれにしても、以前のように私の意志で失禁をコントロールするのは不可能だ。
 それはつまり、運が悪ければ大衆の面前でおもらしして、オシッコまみれの惨めな姿をさらすという事を意味する。或いはそれは、私の心の奥底で密かに望んでいた姿なのかもしれないが、少なくとも今の私にとってのそれは、Nさんの手で強制される筋合いのものではない。
 SM雑誌の告白手記や写真に目をやれば、もっと過激なプレイも少なくない。それに較べれば、Nさんがやろうとしている事なんてまだマシな方かもしれないが、でも、彼との信頼関係に疑問を持ちはじめた今、私は自分の体を玩具にするような失禁プレイは願い下げだった。
 私はNさんに、これ以上ついて行けない…と伝えた。良き理解者として等身大の私をずっと見守ってほしかったけど、Nさんが私に求めている物と私がNさんに求めている物はあまりに違いすぎた。
 突然の別れ話に渋っていたNさんだったが、私の決心は固かった。最終的にNさんが折れた形になったが、交換条件として別れる前に一度だけいっしょにドライブに行きたいと私に言った。その訳は聞かなくても何となくわかった。
「蓼科でしょ? 行き先は…」
 Nさんは何も言わず視線をそらせた。何の事はない。私は蓼科にドライブに行った時におもらししてしまったというNさんの昔の彼女の身代わりのようなものだ。もしかすると今までも…Nさんは、私ではなくて、私を通して昔の彼女を見ていたのかもしれない。私は何ともやり切れない気分になった。
 でも、その思いをNさんにぶつける事はしなかった。一時は私が心を開いた相手なんだから、最後ぐらいはわがままを聞いてあげよう…そう思う事にした。

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